1から始める、プラモデル・模型の作り方!

タミヤ 1/24「エンツォ・フェラーリ」のプラモデル製作記

「エンツォ・フェラーリ」完成写真

イタリアの自動車メーカー、フェラーリ社が創業55周年を記念して製造したフラッグシップモデルが、この「エンツォ・フェラーリ」。

F140型エンジンは排気量5998ccで650馬力を発生し、最高速度は350km/h以上だそうです。公道走るF1マシンですね。製作台数は僅か399台、発売時の価格は日本円で約8000万という超プレミアムカーです。

「エンツォ・フェラーリ」製作記

プラモデルのパッケージ写真

タミヤの1/24 スポーツカーシリーズNo.273、「エンツォ・フェラーリ」を製作します!

純正のエッチングパーツを使う以外は、特にディティールアップをせずにストレート組みで製作します。エッチングパーツは特にワイパーが精密感あって良い感じです。

この「エンツォ・フェラーリ」はボディが多数に分割され、完成後もドアとリアカウルが開閉するので、完成後も部品同士がキレイに合うように組めるかが、ポイントだと思います。

キットの中身、シャシー・パーツの塗装

キットのパーツ写真1キットのパーツ写真2エッチングパーツ、デカール等

こちらがキット内容。ボディパーツの分割、一体形成のモノコックボディがすごいです。

キット自体はパーティングラインも殆ど目立たないし、ウィンドマスクシール、着色済みテールランプ、インレットマークが付属していて、タミヤキットの定番な感じです。

カーボンデカールは曲面に貼る部分も多く、一見難しそうですが、実際貼ってみると結構丈夫で貼りやすい部類でした。

それと、別売のエッチングパーツもタミヤから発売されていたので、別途購入してみました(写真右)。エッチングには、シートベルトや耐熱シートを再現するアルミステッカー、金属製マフラーエンドも付属して充実してます。

フロントカウルは、最初にB8部品のフロンノーズを接着しておいた方が作業しやすそうなので、最初に接着しておきました。

シャシー、内装関連のパーツは大まかに色毎に分けて、全て切り出してまとめてエアブラシで塗装していきます。

フロント部分はボディを取り付けると殆ど見えなくなるので、写真右の状態まで組み立ててセミグロスブラック1色で塗装してます。

耐熱シート(アルミシート)の貼り付け

耐熱シート部分は、純正エッチングパーツに付属のアルミシートを使用してみます。

メタルックみたいな薄手のシールと思ってたら、けっこう厚みのあるしっかりしたシールで、けっこう貼りやすいです。 切り離しラインに沿って丁寧に切り取れば、ほぼパーツと一致します。

貼るときは台紙の一部をハサミで切り取り、位置合わせをして一部分だけを貼ってから、残りの台紙を剥がして綿棒などで押さえていくと、キレイに貼りやすいと思います。

ボディの仮組、修正

ボディの仮組塗膜の分ドア後部を削る

ある程度シャシーを組んだら、ボディの仮組へ。全体的に非常に高精度でピッタリ合ってくれます。が、逆に合いがピッタリしすぎて特にドア部分は塗料の厚みで閉まらなくなりそう・・。塗料の厚み分を考えて、ドア前後を多少削っておきました。

後はパーツ全体を800番のペーパーで均しましたが、パーツ同士の段差が出来るだけ無くなるよう、基本的にはパーツを仮組みしたままペーパーをかけてます。

特に左後方、バンパーとリアカウル部分にけっこう段差が出てたので、ここは400番のペーパーを当て木を付けてガリガリ削ってます。

ドア、リアカウル、リアフェンダーの3つのパーツが組み合わさるところ(写真中央)も、ちょっと段差が目立ったので400番→800番の順でペーパーを当ててます。

リアフェンダーはE30、E31部品もボディ色で塗装しますけど、形成色がブラックなので、確実にボディ側と同じ色になるよう下地を作ってお来ます。(写真右)

ボディの塗装・研ぎ出し

ボディ色は赤で塗装するので、タミヤのファインサフ・ピンクを使用して下地を作っておきました。一度空ビンに移して、エアブラシで塗装してます。

タミヤのピンクサフは初めて使いましたけど、これは隠蔽力も高くてイイ感じです!ブラックの形成色も、2~3回でキレイなピンクに発色してくれました。

本塗装はクレオスの「8 モンザレッド」を使用。各パーツを出来るだけ同じ厚み、回数で塗装したら、乾燥後パーツ同士を合わせて色合いが同じか確認しておきます。

本塗装後丸1日ほど乾燥させたら、フロントカウルにデカールを貼ってクリアー塗装 → 研ぎ出しへと進めますが、デカールは貼る前にマイクロスケール社の「リキッドデカールフィルム」を塗ってから貼り付けてます。

タミヤのデカールは非常に薄く、切れやすいので小さなデカールであっても、これを塗っておくと安心して作業できます。

研ぎ出しは、今回はソフト99クリアー塗装後に1500番のペーパーで表面を平滑にして、バフレックスで磨いてからコンパウンドで艶出しを行ってみました。

バフレックスは裏面がシールになってるので、5mm厚程のスポンジに貼り付けて、水研ぎで使ってます。バフレックスは実車用の3000番程の耐水ペーパーのような物ですが、これは非常に良いです!

2000番のペーパーがけの後コンパウンドで磨く場合、どうしても2000番の磨き傷を取るのに時間がかかってしまうんですけど、バフレックスを使うと、1500番のペーパー傷でもキレイに取り除いてくれて、コンパウンドでの艶出しが非常に容易になります。

写真中央が1500番のペーパーの後にバフレックスで磨いた状態。この後、タミヤのコンパウンド荒目→細目→仕上げ目で磨いていきます(写真右)。

カーボンデカール貼り

このキットの難所の一つは、カーボンデカールの貼り付けだと思います。立体曲面への貼り付けが多く、一見すると貼り付けは不可能なんじゃないかと思えますけど、実際貼ってみると意外と貼り付けやすいです。

このカーボンデカールも、まずはリキッドデカールフィルムを全体に塗ってます。

貼り方の手順は、まずはデカールを切り出して(写真左)、貼る部分にマークセッターを塗布。(写真中央)

デカールを貼り付けると、そのままでは曲面部分が合わないので、デザインナイフ等で適当に切り込みを入れていきます。(写真右)

デザインナイフを押し当てるように切るのがベストだと思いますけど、そうも言っていられないので普通に引いてカットしてます。切れ味の良い、新品の刃を使ってカットすると失敗が少ないと思います。

馴染みの悪い曲面部分などは部分的にマークソフターで軟化させ、綿棒等で押さえて密着させてます。

デカールが乾いたら、デカール表面についている糊やマークセッターの汚れ等を落として、上から半光沢クリアーを軽く吹き付けて艶を整えてます。

糊やマークセッターの汚れを拭き取る際は、マークソフターを綿棒等に付けて拭き取ると、けっこうキレイに拭き取れます。

曲面部分でデカールに切れ目が出来た場合は、その部分に小さく切ったカーボンデカールを、目の向きを合わせて貼っておくと、ほぼ目立たづ仕上がると思います。

B13、B14部品もカーボンパーツみたいでけど、このパーツ分のデカールが付属してないので、余白のデカールを切り取って貼り付けておきました。

マスキングテープをパーツに貼り付けて型紙を作り、その型紙に沿ってデカールをカットして貼り付けてます。

ダッシュボードも同じように、デザインナイフで切り込みを入れつつ、マークソフター等で軟化させて貼っていきます。

シートは最初に裏面をセミグロスブラックで塗装した後、裏面をマスキング。その後全体にピンクサフを吹いてレッドで塗装。

シート塗装後、背面にカーボンデカールを貼っていきます。最初にセミグロスブラックで背面を塗っておくと、カーボンデカールが縁の部分で多少合わなくても、目立ちにくいと思います。

細部の組み付け~完成

ウィンドウ部品には、ウィンドウマスクシールを貼り付けてエアブラシで塗装。フロントは左右で若干ズレが出て来たので、マスキングテープで補修してます。

G1部品のウィンドウマスクシールは長さが1mm程長かったので、真ん中でカットして左右別々に貼ってます(写真右)。

ボディーパーツはマスキングして裏面をセミグロスブラックで塗装しておきます。テールランプ部品はゲート後が多少目立ったので、バフレックスで磨いた後タミヤコンパウンド細目で磨いておきました。

フロントウィンドウに取り付けるバックミラーは、1分硬化タイプのエポキシ接着剤を部品に少量付けて取り付け。

リアフェンダー(A2、A3部品)にもカーボンデカールを貼り付ける箇所があったんですけど、シャシーに取り付けてしまった後で気づいたので、ここは貼らずに完成させることにします。(写真左)

エッチングに付属していたシートベルトは、普通の紙で出来たシールとはちょっと質感が違っていて、けっこう良い雰囲気に仕上がってくれました。(写真中央)

ドアの取り付けは、前方のヒンジ部分を最初にD7,D8部品に組み込んで、上部のヒンジをピンセットで軽く押し込んで取り付けてます。(写真右)

上部のヒンジは非常に脆そうなので、ここは折らないように注意しておきたいです。

エッチングパーツに付属していた金属製マフラーエンドは、よく見たら貫通していて、そのままだとマフラー部品のパーティングラインがかなり目立ってしまうので使用せず、キット付属のメッキパーツを使ってます(写真左)。

質感は断然金属製パーツの方が良いんですけど、リアバンパーを取り付けた後気づいたのでパーティングラインの修正も難しく、ちょっと残念ですけど諦めます。

エッチングのワイパーは、非常に質感高くて良い感じです(写真中央)。最後にハセガワのセラミックコンパウンドでボディを軽く磨いてます(写真右)。

赤いボディのエンツォ・フェラーリ

全て組み立てたら完成です!
ドアパーツが一部、多少合いがずれてきた所もありますけど、全体のプロポーションも良いし、完成度高いです。さすがタミヤさんです。

ドアパーツ等は塗膜分を考えて、もうちょっとゆるめに設計してても良いのかなと思いますけど、全体的に高品質ですばらしいキットでした。

今回製作した模型はこちら!
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